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謹賀新年(2014)

 あけましておめでとうございます。

 自伐型林業は、山林は自ら所有か、他者との契約かどうかということが重要ではありません。

 所有形態はともかく、その山林を離れず、永続的な管理と持続的な収入を得ていく。さらに他者に委託せず、自らが施業する自立・自営の林業であるかが重要です。

 こういう視点に立てば、持続性が重視され、山林が常に良好でないと自立・自営ができません。つまり、持続的な収入と環境保全が担保される非常に優れた林業方式です。
生産性や生産量ばかりが重視され、山林の状態は置き去りにされるような林業は片手落ちですし、山林に対して無責任な林業になりがちです。豪雨が頻発する現在の日本においては、かなり危険な林業であると言えるでしょう。

 農耕型で、永続的に山林に責任を持っていく林業が自伐型林業です。ともかく日本において、この責任重視型の優れた林業の比率を高めないといけません。現在はまだ数%です。これを早く50%まで持って行きたいですね。そこに向かう、今年はスタートの年にしたいですね。

 山に優しいということは、山への傷は最小限に(必要不可欠な作業道を大きくしない)、山や木には優しく接する(山や木は生き物であるため、使う機械を最小限に)。こういうことに敏感でなくてはいけません。それが優しいということです。またこの方が、低投資となり低コストとなります。これが適正技術というものです。大型化高性能化することが低コスト化ではありません。これはコンビニにダイヤモンドを置くようなものです。不釣り合いですし、不必要な投資です。商売自体がおかしくなります。林業を実施する人の収入が一定確保され、持続的に森林が良好に維持されることを最優先に考えることです。
もう既に、そういう方向に舵を切り始めた人が全国で急増し始めていいます。こういう林業なら女性も十分対応できます。益々増やしていきたいですね。

 今年もよろしくお願いいたします。(中嶋健造:自伐型林業推進協会代表)

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by npo-tosanomori | 2015-01-01 15:01


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