中嶋理事長の「自伐林業/全国展開奮闘記」 なう! <其の3>

 1月22日、高知県佐川町にて

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 地域住民の方々を対象とした自伐林業推進講演会(主催:佐川町役場)をおこないました。

 平日の19時からということで、役場スタッフは参加者は30人までと思っていたようですが、ふたを開けてみると80人以上が集まり、席の増設、配布資料のコピー等大わらわでした。夜にもかかわらず、皆真剣に聞き入ってくれました。地域住民は皆、山に関心があるのです。全国どの市町村でも同じだと思いますが、関心も興味もないのは役所だけ、という状況ではないかと思います。

 佐川町は農業の町というイメージですが、山林所有者や地域住民は大いに山に興味を持っていることが会場の雰囲気からもわかり、「佐川町、ポテンシャル高し!」の状況に役場スタッフも驚いていました。

 公演会終了後は堀見佐川町長も興奮気味で、「自伐林業展開に自信が湧いてきました。」と感想を述べてくれました。いや~佐川の林業が変わる節目に立ち会った感じです。うれしいかぎりですが、これらかが勝負ですね。

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[コメント] 中嶋健造 FBより

 先日の佐川町での、地域住民を対象とした自伐林業推進講演会(勉強会/夜7時から開催)ですが、佐川町役場の職員の方々は、席を25席用意し、配布資料を少し多めの30部用意しておりました。町長も何とか50人ぐらい集まってくれるとありがたい、と予想しておりました。

 佐川町役場職員対象の勉強会は既におこなっており、自伐林業推進は腹に落ちておりましたが、「地域住民はすぐに林業に興味など持つはずがない。ちょっと時間はかかるだろう。」と思っていたようです。故に、この地域住民がかなり興味を持っていることに、大いに驚いたようです。町長も驚きを隠せませんでした。

 これどういうことかわかりますでしょうか。実は山林所有者や地域は「森林を何とかしたい、何とか活用したい、できるならば自分で実施したい」と思っているのですが、行政側はまったくそのことに気付いてないのです。

 8年前にNEDOの「バイオマスエネルギー地域システム化実験事業」を開始する前に、仁淀川町でNPO法人土佐の森・救援隊が行ったアンケート調査も全く同じでしたが、当時仁淀川町、高知県、林野庁とも「そんなことがあるか、地域や山林所有者に林業ができるか」とアンケート結果を全く無視されました。先に民主党政権下では国あげて「山林所有者や地域は、森林・林業に関心を失い、実施能力がない」と決めつけ、自伐林業志向者を政策の対象外に置いてしまいました。

 10年前の高知県や、現在でも他県に行くと、私の話を聞いたり打ち合わせしたりして林業をやる気になり、県の出先事務所や、自治体担当課、森林組合に相談に行くと、決まってこう言われます。「何バカなことを考えているのです。個人や山林所有者に林業をおこなうのは無理です。あきらめて森林組合に頼みなさい!」と。ここに林業を衰退させてきた大きな要因があるのです。

 仁淀川町では、前述のアンケート調査にて6割の山林所有者が「自分でやってみたい」との意思表明があり、行政に無視される中、NPO法人土佐の森・救援隊が独自に支援すると、160人がC材の出荷をおこない、それなりの収入を得、約50人が建築用材(A材)の出荷も始め、自伐林業を副業以上で実施し始め、10人を超えるUIターン者も生まれ、専業で自伐林業に取り組む人が急増しました。その結果、この地域の森林組合の素材生産量の2倍上を自伐林家が生産し始めたのです。要するに森林組合を2つ新たにつくったに等しい実績を上げました。(森林組合なり林業会社を新たに2つ作ることは財政的にも、経営的にも非常に困難なことですが、同規模の実績をあげる自伐林家の集団/団体はやる気さえあれば簡単に作れます。)

 こういう結果を生むスタートラインは行政が、「地域住民や山林所有者は森林・林業に興味があり、地域林業の担い手になる」ということを再認識することです。このミスマッチを解消した地域は、林業による就業を拡大でき、さらにIUターン者や移住の受け皿になれるのです。我々もここを、きちんと訴えていきたいですね

自伐林家の集い(小規模分散低投資型林業)
 『大規模集約高投資型林業』をすすめる林野行政主導の(集約化、団地化を行うための)会合に慣れている方たちには不思議な光景でしょう・・・

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[お知らせ] 佐川町公式HPより

■地域おこし協力隊の募集について(佐川町)

 佐川町で活動を行う「地域おこし協力隊」を7名募集します。
 応募の締切日は、平成26年2月24日【必着】です。
 なお、協力隊の活動内容は、次の(1)から(3)のいずれかとなります。

(1)自伐的林業の実践と普及 →佐川町が新たに取り組む「自伐的林業」のモデルチームとして、林業の実践を行うとともに、自伐的林業の普及に取り組む。

(2)尾川地区集落活動センターの活動と運営支援 →集落活動センターとは、地域住民が主体となり拠点施設を活用しながら、生活、福祉、産業、防災などの活動について地域ぐるみで取り組む仕組みのことです。この拠点施設を中心に、加工品づくりや地区内外の交流活動など地域の活性化に必要な事に取り組む。

(3)6次産業グループの活動支援 →農家の若手グループが取り組む「地場産品にこだわった加工品づくり」の実践や販路拡大などに取り組む。

 詳細は「募集要項」をご確認下さい。
 ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

【応募及び問い合わせ先】
 佐川町産業建設課 地域おこし協力隊担当
  TEL:0889-22-7708
  FAX:0889-22-4950
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[ひとくちメモ]

■地域おこし協力隊

d0333343_2231464.gif 地方自治体が、都市住民を受け入れ委嘱。地域おこし活動の支援や農林漁業の応援、住民の生活支援など「地域協力活動」に従事してもらい、あわせてその定住・定着を図りながら、地域の活性化に貢献することを目的に平成21年度に総務省が創設した事業。

 高知県では本山町が、いの一番に手を上げ、全国各地から9名の隊員が赴任した。その内5名の隊員(内2名が女性で「林業女子」として再々マスコミにとりあげられる。)がNPO法人土佐の森・救援隊の主催する「自伐林家養成塾」(高知県の単独事業)を卒業し、その5名が中心になって「吉野川森林救援隊」を結成、吉野川流域の森林整備を「土佐の森方式」で展開。土佐の森・救援隊が行った東日本大震災にともなう復旧・復興事業にも参加し、自伐林業の実践活動普及に貢献した。(本山町の地域おこし協力隊員が参加したのは第2回高知県自伐林家養成塾/平成22年9月26日~)

 3年間の任期後は、3名が自伐林業の実践家として地元に定着し活動を続けている。(「吉野川森林救援隊」は、本山町の第2期地域おこし協力隊のメンバーにより「もとやま森援隊」と名称を変更し、活動を継続している。)

 なお、余談ではあるが、総務省の「地域おこし協力隊」は農水省の「田舎で働き隊」を継承したものであり、そのルーツは平成15年度に橋本大二郎前高知県知事が創設した高知版地域おこし協力隊「地域支援企画員制度」によるものであると推察される。

 NPO法人土佐の森・救援隊は平成21年度に農水省の「田舎で働き隊事業実施主体募集コンペ」に応募、四宮企画担当理事を中心に企画・提案書をまとめ上げ、見事採用され、土佐の森方式による「森と地域再生」に向けた人材育成及び事業展開を行っている。また、前/元理事長の片岡氏、松本氏はともに、高知県の「地域支援企画員」の第1期生で、平成15年のNPO法人土佐の森・救援隊創設に深く関わった経緯がある。
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【写真】東日本大震災復興支援に参加したNPO法人土佐の森・救援隊の林業女子(戸梶、時久、野尻)と中嶋理事長

林業女子と『ひょっこりひょうたん島』

東日本大震災復興支援(NPO法人土佐の森・救援隊)

復活の薪(吉里吉里国/岩手県大槌町)

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 1月27日、高知県土佐清水市にて (FBより)
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 地域住民の方々を対象とした地域の林業や経済活性化を考える勉強会「自伐林業+木質バイオマス利用+地域通貨システムの活用」(主催:サンゴと森の救援隊)をおこないました。

 竜串の浜口君がセットしてくれました。公設民営の温泉施設に電気ボイラーを導入しようという土佐清水市の動きを変えたい(薪ボイラーを導入して地域材収集システムを導入させ、自然エネルギ―推進、自伐林業推進、地域再生を同時におこないたい)との思いで開催してくれました。

 こちらもそれにこたえられるよう全力で対応しました。何とか土佐清水市役所や議員さんたちに、浜口君の「その思い」が届いてほしいものです。

 ともかく、地域住民がこういう「思い」を持ち続け、訴えつつづけていくことが重要ですね。それが民力向上につながっていくと思います。

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[コメント] 中嶋健造 FBより

■チーム浜口

d0333343_6225741.jpg 高知県土佐清水市での初めての自伐林業チームです。

 今年度から本格的に自伐林業を展開し始めました。現在、作業道づくりに邁進中です。現在会員は2人ですが、コンビは良好です。

 土佐清水市、いや幡多地域のモデルになってもらいたいですね。当初はちょっと弱いイメージもあった浜口君が、実にたくましくなってきました。プロ林家になる日も近いですね。こういう地道な実践活動が大事です。「チーム浜口」は徐々に迫力を増していくこと間違いないと感じます。

 「チーム浜口」は、薪ボイラー導入(自然エネルギーを活用して脱温暖化と地域活性化を目指す取り組み)が悲願です。その取り組みが始まった中、何と土佐清水市は公設民営の温泉施設に、電気ボイラーを導入すると言っています。この話を聞いたときには、ちょっと耳を疑いました。脱温暖化に向かうのが当たり前である時代、それに逆行しようということでしょうか。電気は灯油に比べればコストは若干安いのかもしれませんが、温暖化ガス排出量は増やすのではないでしょうか。また地域活性化にも何も役に立ちません。

 地域住民グループが市役所に計画を変更するよう直談判したそうですが、相手にしてくれない状況です。現在、指定管理を受けている会社も「電気ボイラーはないだろう!」と驚き、このグループに歩調を合わせてくれているようですが、今のところ当局は「変更は無理だ。電気、やめるわけにいかん」の一辺倒で、困ったものです。もう決まってしまって遅いのかもしれませんが、幡多地域の心ある方々は、是非彼らに協力してもらいたいですね。

 そのようなことから、急きょ、1月27日に勉強会を開くことになったものです。市役所の担当課も呼ぶ段取りのようですが、対応は如何なものでしょうか。何とか地域住民グループの声が市役所に届いてほしいものです。

 最近は自然エネルギーを導入し、脱温暖化と地域活性化を目指す取り組みは当たり前になってきました。特に自治体は、民間に先駆け取り組み始めるところも多くなってきています。

 高知県は森林率84%と全国NO1故、木質バイオマス利用をいち早く展開していきたい地域です。昨今は、化石燃料系の施設か自然エネルギー系の施設かで比較検討するというよりは、自然エネルギー系の中でどれが最も良いかという検討に変わってきています。もう自然エネルギー系に変えていくというのは当然になってきました。

 木質バイオマスの中でもNPO土佐の森・救援隊(土佐の森方式)は、薪ボイラー利用を推進しています。薪ボイラーはバイオマス系の仕組みの中でも、原木を最も高く買え(1万円/㌧程度)、ボイラー設置者は、化石燃料費を半分~1/3にできる仕組みであるからです。地域林業と直結した完全地産地消できる仕組みであり、地域林業再生に直結できます。
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【写真】薪ボイラー

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[新聞記事から]

①林業と地域をつなごう(2014年1月28日/高知新聞)

 間伐材などを燃料として有効利用する木質バイオマスを中心に、地域の林業や経済活性化を考える勉強会「自伐林業+木質バイオマス利用+地域通貨システムの活用」が高知県土佐清水市で開催された・・・続きはここから

②佐川町「自伐林業」支援へ(2014年2月2日/高知新聞)

 高知県佐川町が、山林所有者が山を自ら手入れする「自伐林業」を柱に据えた林業振興を目指し、人材育成・支援事業に乗り出した。NPO法人土佐の森・救援隊(日高村)のサポートを受け、昨年12月から町民を対象にした勉強会を開催。2014年度は、地域おこし協力隊らによる町有林を活用した「モデル山林」の運営も検討、地域就業や森林再生につなげたい考えだ・・・続きはここから
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by npo-tosanomori | 2014-01-26 02:24


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